サッカーなでしこジャパンの対セルビア戦をテレビで見ていたら、試合開始前の国歌斉唱で「きーみーがーあーよーおーわー」の部分を前奏として曲の頭に付けていました。
本来の君が代には前奏などありませんが、サッカーでは女子の試合も男子の試合もある時期から、前奏付きのバージョンを使っています。
このバージョンが演奏されるようになったのは、「国歌に前奏を付けるのが音楽の常識だ!」と某国会議員があるとき物知り顔で言ったからですが、それを聞いたときは、何ともお粗末な議員がいたものだと思ったものです。おそらく、音楽の常識(?)など何も知らないでしょう。
小学校の朝礼をイメージして言ったのだろうなと思いました。
サッカー協会は、その議員に忖度して、前奏を付けたバージョンの制作をどこかの編曲者に依頼したのでしょう。
その結果、前奏追加に加えて更にひどい改訂をサッカー協会はしてしまうことになります。
大太鼓の削除です。
皆気付いていることですが、
元々は、「こーけーのー」の部分の「こーけー」の所でドスン!・ドスン!と大太鼓が2回入りますが、サッカー協会版では、その大太鼓が削除されています。
この、<最初の2つの音だけに大太鼓を入れる>、のが素晴らしいと常々思っていました。
「こーけーのー」の3つでもなく「こー」の1つでもないところが素晴らしいです。
「こーけー」にドスンドスン!と入り、「のー」は太鼓無しなので背景がシ~ンとします。
そこがスゴイです。
紛れもなく才能ある人の仕事だと思います。
なのに、サッカー協会バージョンの編曲者はそれを0(ゼロ)にしてしまいました。
サビの部分を消してしまったのです!
何とも間の抜けた凡庸な曲になってしまいました。
本当に残念なことです。
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