昨日は数年ぶりにリコーダーの実演を聴きに行きました。
池袋の田中せい子先生の生徒さんたちが出演される「ストゥディオ・フォンテガーラ受講生によるコンサート 第11回」です。オーケストラ等を含め実演を聴くのは本当に久しぶり。
でも、コロナがまだ収まっていませんし、コンサートの帰りは雨になっているだろうとの天気予報も出ていたので、家を出る前は正直なところ100%のウキウキ気分ではなく、長い間リコーダーを聴いていないし、セミナーで一緒に吹いた懐かしい方々も出演されるし、気温も高くなっていないので、ここは行くしかないだろう、という程度の気分でした。
でも、
行って良かったですーーーー。
ホントに良かった。
感動しました。
コンサート会場は、池袋駅から徒歩8分くらいのところにある「としま区民センター小ホール」。
現在休止中の近江楽堂は響きが少々過多でしたが、ここは本当に適度な響きで、非常に気持ちよく聴けましたし音楽を楽しめました。
演奏された方々も気持ち良いなーと思いながら吹かれたのではないかと思います。
新しいホールのようですので認知度はまだ低いかもしれませんが、今後リコーダーの発表会等で頻繁に使われていくかも知れないと思いました。
コンサートの最初は4人によるルネサンスの曲でした。
演奏は縦も横もキッチリ合っていて、表情も付けられいたので各声部のメロディーが良く分かり、アンサンブルとして仕上がっていましたので、あ~綺麗だ~と思いながら聴き惚れていました。
その後の演奏もみんな素晴らしかったです。
休憩中に、田中せい子先生の個人レッスンを長く受けてらっしゃる方から、先生はレッスンで本当に細部まで厳しく指導されるとお聞きしましたが、その結果でしょうね。
細部にこだわって仕上げることの大切さを思い出しました。
圧巻は田中先生ご夫妻によるデュエットでした。
曲は、ピエール・ダニカン・フィリドールという作曲家の組曲ト短調(原調ホ)作品3-11。
田中せい子先生が少人数で曲を吹かれるのを初めて聴きましたが、もう素晴らしいのひとことでした。
アグレッシブに表情を付けて吹かれるせい子先生に対して、一歩退いて大人し目に吹かれる相方のダニエレ・ブラジェッティ先生。
その対比が音楽に立体感をもたらしていると感じました。
超一流プロの演奏の凄さに圧倒されました。
最後の楽章の終了間際から最後までの間、ブラジェッティ先生が突然せい子先生のアグレッシブさを大幅に上回る暴力的なまでのアグレッシブさで躍り出て吹かれると、もしかすると鳥肌がゾゾッと立ったかもしれないなと帰りの電車の中で思いました。
コンサートの締めは参加者全員による演奏でした。
大抵どの発表会でも全員演奏を行ないますが、昨日の全員演奏は、これまでに聴いたどの全員演奏よりも群を抜いて良かったです。
曲は、シックハルトの4本のリコーダーのための協奏曲 作品19-4 ヘ長調よりヴィヴァーチェでした。
全員での合わせ練習はしていないにも関わらず、縦横はほぼ合っていて、表情も付けられていたので、曲の持っている幸せな気分に満たされました。
あぁ幸せだな~、と思ったとたん、不覚にも涙腺が開いてしまい、目に一杯お涙がたまってしまいました。頬に涙が流れる事態だけは避けなければと思い、溢れてしまわないよう懸命にこらえました。
あーしんどかった。
最後に、
本当に昨日のコンサートに行って良かったです。
出演された皆さまと先生ご夫妻とチェンバロとガンバの先生には心より感謝申し上げます。
ありがとうございました!
としま区民センター
小ホール
全面木貼りなので音が良いのかも知れません。
椅子が置かれていると、こんなに殺風景な感じはしません。^^;
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