安倍さんの巧妙なプロパガンダはリセットされるか

「悪夢のような民主党政権時代」というフレーズが日本中に浸透しているが、それは安倍元首相の巧妙なプロパガンダであったという指摘がやっとなされ始めた。

 

そのことを書いた本が最近出版され、やっと出たかと思ったら、右寄りと言われているヤフーニュースにもそのニュースが出ていて驚いた。

 

経緯はこうである。

自民党が政権を奪回した後のテレビ番組で、当時首相だった安倍さんが、たまたま「民主党政権の頃は悪夢だった」と言った。

 

その時の安倍さんの真意はこうである。

民主党に政権が移った途端に自民党への献金は激減し、これまで築いてきた利権がらみの集票システムも崩壊寸前となり、あと数年もすれば自民党は解党の危機に立ったであろう。

本当に、「民主党政権の頃は(自民党にとって悪夢だった」

 

ところが、それを聞いた多くの視聴者は、「民主党政権は(国民にとって)悪夢だった」と受取った。

日頃何も考えていないので、「そうだったんだー」、と思ったのだろう。

 

国民がそう反応したことに敏感に気付いた安倍さんは、選挙の前には殺し文句のようにこの言葉を使った。最初の頃は照れたような顔をして言っていたのを覚えている。気恥ずかしかったのだろう。

しかし、その後は平気でこのフレーズをばら撒いていくことになる。

 

一部の政治評論家も安倍さんの後押しをするようにテレビでこの言葉を使った。

さらに、政府や警察から独占的に情報をもらえる仕組みである「記者クラブ」の特権を民主党が無くして誰でも記者会見に出席出来るようにされたマスコミも民主党憎しでこれを静観した。

 

その結果、「民主党時代はとんでもない時代だったのだな~」と多くの国民が思い込んだ。

「民主党に再度政権を与えることなど、決して有ってはならない!」、と心に誓った人さえ大勢いただろう。

床屋のおやじさんが髪をカットしながら「民主党時代は悪夢だったなー」と言ったときには驚いたものである。すっかり無条件に刷り込まれていた。

 

その後、安倍さんは何をしたか。

モリカケ桜で分かるような身内へのお金(税金だ)のばら撒き(供与)。追及されると平気でうそを付き、やばくなった安倍さんを守るために部下に決裁書を改ざんさせるという前代未聞の悪事を働いた財務省の高官を前例無きほどに出世させ、正義感と良心を持っていた部下が自殺しても平気のへいという悪辣極まる振る舞い。

 

安倍政権は、日本の倫理と正義をめちゃめちゃに破壊したのである。

何が「美しい日本を取り戻す!」だ。厚顔極まりない。

 

私は立憲民主党の支持者ではないが、ハッキリ言う。

日本国民にとって悪夢だったのは、『安倍自民党政権』である!

 

民主党政権時代が悪夢だったと信じている人には、「何が悪夢だったのか」を是非真剣に振り返ってみて欲しい。自民党から利権を得ていた人以外の人は、う~ん何だったかな~?と思うことだろう。

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