電源ケーブルSAC REFERENCE1.8の音質の感想

SAC REFERENCE1.8ですが、ネットを改めて見ると絶賛の嵐ですね。

エージングに100時間も必要とのことで、買ってすぐに両端のプラグを付け替えたのは文字通り早計だったかも知れません。^^;

 

このケーブルを使い続けるかどうかを決めるために、他の電源ケーブルとの聴き比べをしていましたが、なんとなく音の傾向が分かって来ましたので、感想のようなものを書きます。

 

聴き比べに使った他の電源ケーブルは、①根岸通信のZAC1の両端プラグをFURUTECHのFI-11(R)に替えたものと、②同ZAC1の両端プラグをオヤイデのC-004とFURUTECHのFI-28(CU)に替えたものと、③FURUTECHのTHE EMPIRE純正品と、④同THE ASTRIAの純正品、の4種類です。

 

1本数十万円の電源ケーブルに替えれば異次元の音になるのだろうなとは思うものの、勇気が無い私に買えるのはせいぜい5万円までです。

 

以前、アンプを10万円台のものから80万円台のものに替えた時の衝撃からして、電源ケーブルにおいても価格レベルが大幅に違うものを買えばそんなことになるのでしょうけれど、ICチップやらコンデンサーなどの様々な部品を組み合わせた製品ではなく、言ってみれば単なる電線なので、それに大金を払うのには抵抗がまだ有って踏み切れません。

 

さて、本題です。

SAC REFERENCE1.8の音質傾向ですが、解像度が高く色んな音が聴こえます。そして各楽器の粒立ちが良いです。そしてザラッとした音が出て来ます。電流が流れやすいのでしょうか音量が10%ほど大きくなりました。

 

このケーブルの一番の特徴は、音源がリスナーに近くなることかと思います。

オケやソロ奏者が目の前で弾いているように聴こえます。

 

上にザラッとした音が出ると書きましたが、いわゆる「生」な音で「ダイレクト」に音が出ます。

綺麗な音や上品な鳴り方はしません。あくまでも「生」。

 オーケストラを聴くと色んな音が立体感を持って広い音場に定位して、ゴリゴリと聴こえます。

他の電源ケーブルに替えると、スッと落ち着いて自然な音楽が流れ出します。

 

例えば、レコードのブーレーズ指揮-ダフニスとクロエの場合、サンシャインのケーブルはオーケストラの個々の楽器がそれぞれ色んな風に弾いているなーと思いながら聴くようになるのですが、上記②のケーブルに切り替えると、精妙極まるラベルのオーケストレーションが、全楽器一体となったりコンビネーションを常に変化させたりしながら眼前に広がり、香りが漂ってくるような、独特の感興を表出します。少なくとも、以前のブログに書いたアマオケTBSK管弦楽団のコンサートで聴いた素晴らしいラベルを彷彿とさせるのは②の方です。

 

このケーブルの評価は、「良い悪い」ではなく「好き嫌い」と「聴くジャンル」で決まるような気がします。

 

ということで、結論は、2種類の電源ケーブルを常時電源タップに挿しておき、聴くソースによって適した方をプリアンプと繋げて使うことにしました。

タップに挿しておく2つは、サンシャインSAC REFERENCE1.8と、上記の②ZAC1にC-004とFI-28(CU)を取り付けたもの、です。

SAC REFERENCE1.8は各音たちが自己主張するので、対位法を駆使したバッハの曲などに向いているように思います。他にはマーラーの交響曲が良いです。以前のブログに書いたバルシャイのマーラー5番など鳥肌立ちまくりでした。まだ聴いていませんがベートーヴェンにも向いているかもと思います。