オペアンプの交換方法などについて

昨日のブログを読んで下さった方から、早速「オペアンプを交換したくなったが方法が分からず壊してしまわないか心配で迷っています」とのメールを頂きました。

 

私も初めての時は心配でしたが、やってみると簡単でしたので、ご参考に交換手順と方法を書いておきます。

 

1.使いたいオペアンプを決める

  交換してどんな音になったのかが書かれている経験者のブログを参考にして決めます。ただし技術は日進月歩ですので、出来るだけ新しいオペアンプに交換したときの感想を参考にした方が良いと思います。例えば、MUSES8820は音が太くて良かった!、と書かれているブログも出ていますが、流石にそれは古いと思います。(まったりした音にしたいなどの場合は別ですが。)

2.交換したいオペアンプを購入する。

  オペアンプは、アマゾンやヤフーショッピングなどの大手通販会社、秋月電子や千石電商やビスパなどの電子部品専門店からネットで買えます。(検索すると直ぐに出て来ます)

値段は1個数百円から数千円です。

ヤフーオークションにも沢山出品されていますが偽物が結構あるようで注意が必要です。と言ってもどれが偽物なのか素人の私には分からず、OPA627AUの偽物をつかんでしまったことがあります。それはひどい音で使えず、完全に無駄金になりました。

正規品も値段は店によって違うので、数か所覗いた方が良いです。

3.購入する個数

  1回路品と2回路品があり、2回路品だと1個買えば良いですが、1回路品の場合は2個買ってデュアル化する必要があります。(1回路品か2回路品かは各オペアンプの仕様に書いてあります)

*精密品の割にはチップの足の刺さりの緩いものが有りますので、念のためにソケット (51円)もついでに買っておくと良いです。基盤とオペアンプの間にはさむと雑音が無くなったりします。(写真参照)

4.デュアル化

  1回路品をデュアル化して2回路品にした製品が販売されていますので、それを購入するのが手っ取り早いです。ビスパは購入時のオプションでデュアル化が選択できます。デュアル化費用が追加されますが200~300円です。

自分でデュアル化するときはデュアル化基盤完成品やデュアル化キットを買います。キットを買った場合は自分で半田付けをしてデュアル化基盤を作る必要があります。

5.オペアンプの交換

  DAC本体のネジや六角ボルトを緩めてケースを開け、中の大きな基盤を抜き出します。スッと出ます。そこから既存のオペアンプを引き抜いて、同じ場所に新しいオペアンプを差します。

(差す方向は必ず同じにします。オペアンプの1辺に半円形のくぼみがついているので、その向きを従来のオペアンプと同じにするだけです)

オペアンプを引き抜くときに、IC引抜治具を使っても勿論良いのですが、2000円以上もするので私は持っておらず、素手またはプライヤーで抜いていますが全く問題は起きていません。

6.試聴

  オペアンプを交換したら普通は基盤をまたDAC本体ケースに戻してネジを締めますが、再度交換したくなることが多々有りますので、私はケースに入れずに基盤がむき出しのままデジタルケーブルとRCAケーブルを繋いで試聴しています。数種類のオペアンプを比較試聴するときは特に有効で、素早く差替えて前の音を忘れるより前に次の音が出せるので、音質の比較がしやすいです。

7.終了

  試聴が終わったら、基盤をDACのケースに入れてネジを締め、所定の位置に戻したら満足感に浸りながらコーヒーを淹れて終了です。

 

デュアル化基盤完成品

デュアル化キット

デュアル化キット中の部品

ソケット