FX-AUDIOの激安DAC、DAC-SQ5Jの音が結構良いので、手持ちのオペアンプをマトリックス的に差し替えて最も良い組み合わせを探ってみました。
今回は頭一つ抜けた高音質の組み合わせが見つかったと思ったけれど、追加で何度も聴いているうちに分からなくなってしまい、しかしそれではやった意味が無いので5日連続で聴き比べて自分としての一応の評価をまとめました。
手持ちのオペアンプ8種類のうち、他のDACで使用中のものを除いて以下の物を使用。
MUSES03, MUSES8820, OPA1622, OPA1656, OPA627BP,LME49720
試聴方法は以下のとおり。
基盤をケースから取り出し、基盤だけの状態にしてRCA・同軸デジタルケーブル・電源ケーブルを繋ぎ、CDの聴く場所を数か所(ピアノソロ・大オーケストラ・声楽・バロック)決めて、オペアンプを次々と差し替えながらその部分を聴き較べました。
*OPA1622は抜き差しを繰り返している内に音が片側に寄ってしまったため、2月5日までの講評ではほとんど触れておりませんでしたが、どうせならと思って、足の半田付けをやり直して接触不良を直し再評価しました。
1.私感(好み)としての結論
とりあえず表の8番。ただ9~11番も良い。
2.各オペアンプに感じた持ち味
・MUSES03=優秀。大人しいわけではないが紳士的な音。
・OPA1656=優秀だが音にとげが少し有る。それがリアル感を出しているのかもしれない。
・OPA1622=優秀。解像度は627BPよりも高い。しかし音が僅かに明るい。
・OPA627BP=優秀。大人の音。音楽表現の幅が大きい。流石と言わざるを得ない。
・LME49720=悪くないが特徴が無い。上の3つと比べると平凡。
・MUSES8820=上の4つとは異なる鳴り方。ガラリと変わる。味は有るが繊細感に欠け荒い。
3.組合わせごとの評価・感想(2021年2月7日改訂)
I/V(上) | I/V(下) | 差動 | 評価 | |
1 | MUSES03 | OPA627BP | MUSES03 | |
2 | 同上 | 同上 | OPA1656 | 1より細かな音が聴こえる |
3 | 同上 | 同上 | MUSES8820 | 2より荒い、高級感が無い |
4 | MUSES8820 | 同上 | OPA1656 | 3に陰影が付いた |
5 | OPA1622 | 同上 | 同上 | 4より繊細 |
6 | 同上 | OPA1656 | MUSES03 | 良いが熱量が僅かに少ない。 |
7 | MUSES03 | MUSES03 | OPA627BP |
大人しく面白味が薄い。音場狭いが焦点が合っている。 |
8 | OPA1622 | OPA1656 | OPA627BP |
音数が多いのに音楽のコア部分を明確に聴かせる。9よりクレッシェンド幅は僅かに小さいがむしろこちらの方がリアルなのかも。 |
9 | MUSES03 | OPA1656 | 同上 |
7の欠点をすべて改良したような感じ。遠近感がとても良い。マーラー5番でのクレッシェンド幅が最も大きい。 |
10 | 同上 | 同上 | MUSES03 |
シャッキリ。表情が細かく見え響き成分良く出る。少しきついか。 |
11 | 同上 | MUSES03 | OPA1656 |
10と似ている。きつさ減ったがまったり感は無い。空気感出ている。普通に良いなと感じる。 |
12 | 同上 | OPA1656 | OPA1622 | オケのトゥッティで音が混濁しないがそれ以上が無い。音楽的感動は9の方が圧倒的。627BPは素晴らしい。 |
13 | 同上 | 同上 | MUSES8820 | 特に印象なし |
14 | 同上 | LME49720 | MUSES03 |
特に印象なし |
15 | 同上 | 同上 | OPA1656 |
中庸 |
16 | 同上 | MUSES8820 | OPA1656 |
10より音が太いが荒い |
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kuroneco (水曜日, 24 2月 2021 18:20)
はじめまして。
DAC-SQ5J良いですよね。
僕は真空管プリアンプTUBE-00J UNLIMITEDと組み合わせて使っています。
質問ですが、2基のI/V変換のオペアンプはそれぞれステレオ左右のチャンネルごとの電流/電圧変換を行っているという認識だったので、上下のI/V変換それぞれに同じチップを使う必要があると思っていましたが、結果はそれに限らないという事なのかもしれませんね。
僕もいずれ9番の組み合わせを試してみたいと思います!
管理人 (水曜日, 24 2月 2021 23:11)
コメントをありがとうございます!
FX-AUDIOで揃えてらっしゃるんですね。
私もプリとウーハー用に真空管を使っています。
ツイーター用はデジアンですが。
左右で異なるアンプを使うなど変則的な使い方を以前からしておりまして、異なる音がミックスされて味わいが出たりするかな?と思ったりしています。
今のオペアンプ組合せは「新しいオペアンプOPA1656・OPA1622・OPA2211+OPA627BPを聴き比べ」に書きました<I/Vが2個ともOPA1656で、差動はOPA2211>にしております。その時の気分で変わったりしますが。^^;)
オペアンプの交換はレコードにおける針(カートリッジ)の交換と似ているなと思ってまして、色々遊べていいですよね。