ここまでプラ管リコーダーを嫌っている人がいたとは

そのことが書かれている本の名前は「ぼくたちのクラシック音楽」

 

著者はアンドレア・バッティストーニ。

東京フィルハーモニー交響楽団の首席指揮者である。

テレビにたまに出ている。

 

読者の評価で絶賛されていたので図書館で借りたのだが、タイトルが示しているとおり、特に深い内容の本ではない。「指揮者が何を考えて振っているのかが良く分かって面白かった」という書評を見たので借りたのだ。

 

ところが、全く予期していなかったリコーダーをバカにした記述が出て来て驚いた。

第4章「大いなる挑戦~作曲という仕事」の中のベートーベンの項に、

『ヨーロッパ統合を祝う曲は?《交響曲9番》の〈歓喜の歌〉(プラスチック製のリコーダーではなく、合唱とオーケストラで演奏されたもの。』
と書かれているのだ。

なぜ?、なぜそんなことをわざわざ書かなくてはいけないの?

 

もう一か所ある。

本の最後の「冗談まじりの音楽小辞典」の中のリコーダー(中学校の笛)という項に、

『ホラー。プラスチック製で、いろいろな色のものがあり、音楽への小さな最初の一歩を妨げるように作られています。・・・』

と書かれている。

 

続いて、

『こんな笛を吹かせる代わりに、音楽史をちょっと学ばせてくれたり、ほんものの傑作を聴かせてくれたりすれば、イタリアはもう少しましな国になると思うのですが。』

とも書かれているので、イタリアで売られているプラ管リコーダーが非常に粗悪なものであるためにこのようなことを書いたのかとは思うが、それにしてもヒドい書き方である。