今持っているプラ管アルトリコーダーの写真と夫々の特徴や感想など

ヤフオクで入手したYRA28が思いのほか高性能だったので嬉しくて、レコードのカートリッジをヤフオクに出すための写真を撮るついでに、今持っているプラ管アルト達の写真を記念に撮りました。

 

どれも良く似ていて、目印が無いとどれがどれだか分からなくなるので、管頭部に機種名と特徴を書いたラベルをそれぞれ貼ってあります。

 

・1番右側がYRA314で、「発表会の演奏など」に入っているバッハのチェンバロ伴奏付きのバイオリンソナタ3番はこれで吹きました。

・右から2番目はYRA312で、高音から低音まで艶たっぷりの音で味わいは不足していますが、切れが良くピキピキと吹けるので、テレマン用として残してあります。

・右から3番目は、上記2機種の元であるYRA302です。YRA312や314よりも落ち着いた音です。バッハの管弦楽組曲2番に適しているように思っています。

 

・少し離れて右から4番目はYRA38です。音色を柔らかくするためエッジに木工パテを薄く塗りました。そのため抑揚はオリジナルより少し付き難いです。(他のリコーダーもエッジが白いのはみな木工パテです)

このリコーダーはYRA312のように艶が有り過ぎることもなく、その割には広い音域の分散和音もある程度ピキピキ吹けますので、バッハの無伴奏バイオリンソナタ・パルティータに適していると思っています。

・右から5番目もYRA38ですが、これはどこもいじっていません。先日銀座のヤマハで試奏して購入した個体です。この個体は荒い音ながら良く鳴り、抑揚を付けられるので感情表現がしやすく、バッハの無伴奏チェロ組曲に最適かと思っています。 

 

YRA38は良い機種だと思いますが、YRA312・YRA314よりも息がたくさん必要で、そのため息が足りなくて思い通りのフレージングでは吹けない曲が出てきます。それをどう克服するかが難しい機種ではあります。

 

・また少し離れて、クリーム色の2つがYRA28です。

黄色の方が以前に買った個体で、音色が非常に特徴的だったので「展示品のためお売り出来ません」と頑なに仰る店員さんに、「そこを何とか~」と2日間お願いして売って頂いたものです。

管頭部の真ん中に色の白い部分が有りますが、そこに展示中はラベルが貼られていたので、そこだけ日焼けしていません。店員さんは日焼けした商品を売ることに抵抗が有ったようです。誠実な方ですね。ちなみに値段は定価で買いました。

和光大学のオープンカレッジのリコーダー教室の発表会で、ジャヌカンの鳥の歌(のアルトパート)をこれで吹きました。発表会で吹いてブラボーを言ってもらったのはこの時だけで、嬉しかったです。

・その左側の白いのが今日届いたヤフオクのYRA28です。抑揚の付け難さと下のソがプルプル震える以外は極めて優秀な性能の中古リコーダーです。音に非常に芯が有ります。

外観も綺麗で、汚れや傷が全く無く、中古なのに写真に写っている7本の中で一番綺麗だったりします。

(p.s)

下のソの音がプルプルのままでは使えませんので、ウインドウエーの出口に爪楊枝を軽く挿して真っ直ぐな音が出るように直しました。

なぜそれでプルプルが無くなるのか分かりませんが、過去にも同様の方法で良くなったことがあります。右手小指の穴に少量の木工パテを付けると直ったこともあります。

リコーダーの発音機構は神秘的ですね。

爪楊枝を挿す方法ではピッチが少し下がるため、足部管のお尻の穴の一部分をテープでふさぐ方法に変えました。

(低い音がプルプル震えてしまう個体は木管リコーダーにも結構存在しますので、それで困ってらっしゃる方のご参考になればと思い、写真を一番下に追加しました。音色が少し上品方向に変化したりもしますので、穴をふさぐ面積や場所を色々と変えて最適を探ると良いです。)

 

・一番左のソプラノは唯一残った木管で、AURAのS1Kという機種です。

AURAの最安値機種ですが、初期バロック型なので音が非常に良い(好み)です。シャリシャリ感の無い透明で落ち着いた音ですが暗い大人しい音ではありません。適度な艶は有りますし、芯の有る音でホールの奥まで良く通ります。音程に難が有りましたが、この個体は自分で調整しました。

・管頭部だけ写っているのはS1K用の管頭部です。

これは管頭部だけを購入したのではなく、本体付きで写っている上記のS1Kを購入する以前に持っていたS1Kの管頭部で、なぜ管頭部だけ残っているかというと、音程を直してもらおうと店に調整に出したところ、めちゃめちゃにされてしまって使えなくなってしまったので、表情を付けやすかった管頭部を替え用として残して、本体は捨ててしまったものです。

この管頭部に付け替えると昔のS1Kに似た音が出ますが、本体が違うので同じ音は出ません。

昔のはお気に入りだったので、今でも恨めしいです。

 

写真では見えにくいですが、管頭部だけの方はエッジの広がりが大きく、そのため表現力があります。

本体が付いている方のS1Kは現在販売されているタイプのS1Kで、これはエッジが狭く改良されているため音が安定していて吹き易いのですが、表現力が削がれたのであまり歌えません。

いろいろと難しいですね。

 

笑われるかも知れませんが、こうして並べてみると、プラ管も結構きれいだなーと思いました。

何か荘厳な感じさえ、しません?^^

 

 

一番低いソの音がプルプル震えるのを直すためにリコーダーのお尻の穴にテープを貼ったところ。