調律師の本(音は少しずらす)

ピアノ調律師さんの本に、調律はピタリと合わせるのではなく少しズラす、と書いて有りました。

そうすることで、色彩や味わいが生まれるのだそうです。

やはりそうだったのか~、と思いました。

 

若い頃、調律代を浮かせようと思って、ハンマーやゴムのくさびのような調律道具一式を買い、自分でやっていたことが有りますが、本当にピタリと合わせると、音が全然つまらないんです。

で、少~しずらすと、穏やかに唸って音が豊かになりました。

(ずらすというのは、1つの音に使われている3本の弦の間でのずらしのことです。)

 

以前見た映画で、ピアニストが調律師にオルガンのような音にして、だとか、何とかのような音にして、と色々と注文を出し、調律師がそれに応える、というのが有りましたが、調律師がやっていた作業は、音律をキルンベルガーにしたりヴァロッティにしたり、ということではなく、音のずらし方を変えていましたね。

 

著者は、「ぴったり合わせるのは簡単なこと、いかに音楽的にずらすかが問題」、と書いています。

そこが調律師のセンスであり才能なのでしょうね。

 

ではリコーダーはと言うと、私の場合、普通に吹いても常にずれてますから。(はあ? )