モーツアルトが長生きしていたら・・・

左側のリンクタブに入れた作曲家年表を作ろうと思ったわけは、35歳で生涯を終えたモーツアルトが、仮にもっと長生きをしていたらどんな曲を作っていただろうかと思ったときに、モーツアルト以外に早世した作曲家にはどんな人がいるのか、ついでに調べてみようと思ったからです。

 

その結果、名前が知られている作曲家の範囲内ではありますが、30代までに亡くなった作曲家には次の方々がいました。

古い順に、ヘンリーパーセル(36歳)、ペルゴレージ(26歳)、モーツアルト(35歳)、シューベルト(31歳)、メンデルスゾーン(38歳)、ショパン(39歳)、ビゼー(37歳)、カリンニコフ(35歳)、滝廉太郎(24歳)、ガーシュイン(39歳)。

 

ヘンリーパーセルは意外に早世だったんだなーと思いました。でも生年は1653年ですので、もし60歳まで生きていればバッハと結構ダブります。(パーセル32歳のときにバッハ誕生)

もっと古い人かなと思っていました。

長く生きていたら音楽は変わって行ったのでしょうか・・・。

 

ペルゴレージは早世で有名ですので知っていましたが、表を改めて見ると、バッハの長男であるフリーデマンと同じ年に生まれてるんですね。

この人の曲はスターバトマーテルのあの有名な部分しか知らないのですが。

 

2つ飛んで、メンデルスゾーン、ショパン、ビゼー、と最後のガーシュインは、長生きしていたとしても、書いたのは今有る曲の延長のような気がします。(無知と独断と偏見をご容赦)

 

カリンニコフはプロコフィエフの自叙伝に出てきた記述でしか知りません。

プロコフィエフがアメリカに行ったとき、カリンニコフの交響曲1番がチャーミングだとして評判になっていたのを快く思わなくて、あんなつまらん曲!、みたいに書いてあったと思います。

先ほどyoutubeで聴いてみましたら、ロシア民謡風味たっぷりの分かり易い曲で、アメリカ人に受けそうではあるなと思いましたが、プロコフィエフも晩年になると相当ロシア民謡そのものみたいな曲(石の花)を書いておりますので、偉そうには言えません。(私はその作風も好きですが。^^)

 

滝廉太郎は日本では超有名な作曲家ですが、考えてみると、文部省が彼の曲を文部省唱歌に指定したため教科書に載ったので、日本人全員が知っている作曲家になっただけかも、と思いました。

 

残るモーツアルトとシューベルトは、長生きしていたらどんな曲を書いてくれたのか、興味が湧きます。

でもシューベルトは微妙ですかね。

未完成交響曲の延長で進んでいけたのなら期待は持てるのですが、結局未完成を完成させられなくてグレートの方に行ってしまったので、あと30年生きたとしてもこのあたりで止まりかな?、とも思うのですが、どうでしょう。

 

最後にモーツアルトですが、彼には後30年は生きて欲しかった。

下のブログでは低い評価をしましたが、30歳以降に書いた曲は、それまでの曲よりも明らかに深みも面白味も増していますので、そのまま生き続けてくれていれば、自然に曲の構成も整理されて来て、喜びや悲しみの表現がもっと深く迫ってくるような、かけがえのない曲を沢山書いてくれたように思います。

 

バッハがバロック音楽の頂点を築いてくれたように、モーツアルトは、早くにロマン派に移ったベートーベンまでの間隙を埋めて、古典派音楽の絶頂を見せてくれたのでは、と思うのです。

本当に惜しいです。